刑事事件捜査の流れと職務を教えてください!

2017年12月27日

犯罪を犯してしまった場合はもちろん。身に覚えが無いのに犯罪の嫌疑をかけられて捜査対象になることも無いとはいえません。そのときに対応の仕方を間違えると、特に仕事をお持ちの方は、思いもよらない不利益を被る可能性があります。そこで刑事事件捜査の流れについて、あらましを見ていきましょう。

刑事事件といっても裁判所に起訴される前と後では手続きがことなりますので、分けて考えることにしましょう。

刑事事件とはどのようなものなのか?

まず最初に、刑事事件とは何かのご説明を致します。「刑事事件」とは、容疑をかけられた被疑者が警察や検察により、捜査を受ける事件の事を言います。

捜査

「捜査」とは、犯罪が起こった時に、警察などが犯人を確保し、証拠を集める活動のことを指します。

刑事事件捜査は、被害届や、通報等があり、そこから捜査を着手します。捜査の最初は事件解決に結び付くための証拠の発見や収集をする為の家宅捜索を行い、又、犯人の特定をし、「職務質問」等を行っていきます。相手の承諾を得られれば「所持品検査」を行います

まず何らかの刑事事件が発生すると、警察は捜査を開始し被疑者(いわゆる容疑者)を特定していきます。仮に被疑者が特定されたとしても全ての場合において、被疑者が逮捕されるわけではなく、逮捕をせずに事情聴取を継続したり、逮捕の準備のための取調べを行ったりします。このような捜査を任意捜査といいますが、逮捕するに足りる証拠を発見できなかったり、証拠隠滅や逃亡の恐れがないと警察が判断すれば逮捕を免れる可能性もあります。

任意捜査と強制捜査

捜査の中でも、相手の人の承諾を得て捜査に応じてもらう「任意捜査」と、裁判官に出してもらう令状などによって強制的に捜査を行う「強制捜査」の二つがあります。刑事事件捜査とは、上記の事を合わせたことを指します。

証拠

証拠品収集する際に、実況見分や捜索、差押等も併せて行っていきます。実況見分とは、警察などが事件現場で現場状況を記録する作業の事を指します。又、捜索、差押を行う際には、共に裁判官からの令状が必要になってきます。

捜索とは上記で申し上げた家宅捜索が当てはまり、家等に強制的に立ち入るために必要であり、差押とは、証拠になる品である為、強制的に取り上げ、警察が預かる事を指します。

証拠もそろって嫌疑も濃厚と警察が判断すれば、逮捕し被疑者の身柄を拘束することになります。

逮捕

その後、逮捕状の請求を行い、逮捕という流れになります。しかし、「逮捕」とは、現行犯や例外を除いては、権利の侵害がとても大きい為、裁判官からの逮捕状をもらわないと逮捕ができません。

警察官が逮捕するのは裁判所で逮捕令状を取得して行う通常逮捕が原則ですが、実務上は現行犯逮捕も相当数にのぼります。いずれにせよ逮捕は通常警察官が行い、逮捕された被疑者は警察の留置場に入れられます。逮捕をする為に捜査機関が犯人と疑われる人物や関係者から話を聞く「取り調べ」を行います。

取り調べ

その後の取調べは事件現場との管轄違いでもないかぎり通常、当該警察署においてそのまま取調べをうけることになります。法律上逮捕後の身柄拘束は48時間と定められています。それ以上の身柄拘束を継続して、さらに身柄拘束下で取調べを継続するためには検察庁に事件を送致する手続きを行わない限り、被疑者の身柄を釈放しなければなりません。警察としては逮捕後48時間以内に事件の処理を決断しなければならない義務を負っているわけです。

裁判官から認められると勾留機関の延長(最大20日間)となります。

又、取り調べの最後に話した内容が間違いでないかの「供述調書」を作られることもあり、これは、裁判での証拠としても使われます。警察の取り調べは48時間以内と決められている為、半ば強引なやり方をする場合もあるようです

送検

そして逮捕されてしまった家族も72時間(警察官、検察官の取り調べ時間)は面会ができませんが、その間、弁護士は、面会可能となっております。その後、検察官への送検を行い、ここでも取り調べを行います。そしてここで、起訴か不起訴かが決まります。

警察から検察庁に事件が送致されると被疑者の身柄も検察庁に連れて行かれて、検察官による取調べを受けることになります。その取調べの結果、検察官が身柄拘束の継続が必要と判断すれば、裁判所に勾留請する必要があります。勾留の手続きは裁判所の法廷で行われ、裁判官から勾留質問を受け、勾留の成否が決定されます。裁判官が身柄拘束が不要と判断されればそのまま釈放になりますが、必要と判断されれば10日の身柄拘束が継続することになります。さらにこの期間を経過してもなお、身柄拘束が必要と検察官が判断すれば、さらに10日以内の期間で勾留延長を裁判所に申し立てることができます。

なお延長は10日以内と規定されているので起訴前の勾留は20日間以内に限定されることになります。そして検察官はこの期間内に起訴するのか、不起訴や処分保留等にするのかを決断することになります。

仮に起訴されると、保釈申請が認められない限り起訴後も身柄拘束は継続するのが一般的です。逮捕後は相当な期間身柄拘束が続く可能性があり仕事への影響も不可避です。最小限にリスクを抑えるためには、検察官に送致された段階で、弁護士などに連絡をして仕事の関係者にコンタクトをとってもらうなどのアクションを被疑者側が起こす必要があるといえます。

略式起訴

また逆に、罪を認めている、逃亡の恐れがないといった場合には「略式起訴」という場合もあります。

このように検察官は、23日以内という日数の中で、起訴か不起訴を決めなければならないのです。

起訴後も、身柄を勾留される場合もあります。逆に、国にお金を預ける事で一時的に身柄を開放してもらう「保釈制度」というのもあります。起訴後、1か月後に刑事裁判があり、そこで、有罪か無罪かの判決が下りますが、捜査の中で証拠品等を固めていますので刑事事件の有罪率は99.9%といわれております

以上が基本的な流れの一環になります。